表1 被験者の背景n.s., not significant; 平均値±SD。ALDH2 遺伝子野生型(*1/*1)群(n=6)3.2 ± 2.50/6心室中隔欠損(2)心房中隔欠損+心室中隔欠損(2)3房心(2)4.8 ± 0.910.2 ± 2.10.29 ± 0.054.0 ± 0.338 ± 1721 ± 12ALDH2 遺伝子変異型(*1/*2 + *2/*2) 群(n=9)2.1 ± 1.16/3心室中隔欠損(8)両大血管右室起始症(1)4.5 ± 1.08.1 ± 4.00.26 ± 0.044.2 ± 0.454 ± 2339 ± 19P valuen.s.P<0.01n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.ラインおよびLAラインより採血(約1 mL)を行った。末梢動脈ラインからEDTA-2K採血管に採取した血液を直ちに遠心分離して、得られた血漿を測定まで-80 ℃で凍結保存した。得られた血漿を用いてGTN濃度を測定した。血管抵抗の算出 PAラインおよびLAラインより採取した血液を用いて、それぞれ肺動脈血および肺静脈血中の酸素含有量を測定し、また吸気中と呼気中の酸素濃度および分時換気量から酸素消費量を算出した。Fick法に従い、肺血流量(QP)は QP=酸素消費量/(肺静脈酸素含有量-肺動脈から求めた。算出したQPを用いることによって、PVRは から算出した。また術後はQP=QS(体血流量)であるため、SVRは同様にABPとCVPを用いて から算出した。血中GTN濃度測定 血中GTN濃度は液体クロマトグラフィー質量分析を用いて測定した。血漿50 μLに内部標準物質(GTNの安定同位体15N3–GTN)5 μL溶液を添加酸素含有量)PVR=(mean PAP-LAP)/QPSVR=(mean ABP-CVP)/QS月齢性別(男/女)先天性心疾患名(n)体重(kg)BUN(mg/dL)クレアチニン(mg/dL)アルブミン(g/dL)AST(U/L)ALT(U/L)し、さらにメタノール200 μLを加えた。十分に攪拌した後に遠心処理し、除タンパク処理を行ったサンプルを測定に供した。検量線は5-100 ng/mL の範囲で直線性を示し、検出下限は1 ng/mL、測定の日間変動および日内変動は0.1未満であった。アルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)遺伝子多型解析 ALDH2遺伝子多型は、既報を参考にしてPCR-RFLP 法を用いて解析し6)、504番目のアミノ酸がグルタミン酸からリシンに変換しているものをALDH2*2とした。全ての症例において、遺伝子多型解析はGTNの増量を終えた後に実施した。統計解析 各血行動態パラメータ(ABP、PAP、SVRおよびPVR)について、GTN投与前と4 μg/kg/min 投与終了時の比較にはpaired t-testを用い、ALDH2遺伝子多型群間(*1/*1 vs. *1/*2 + *2/*2)の比較にはWelchのt-testを用いた。直接反応Emaxモデルを仮定した非線形回帰分析を実施した。 ΔPVR=Emax×C / (EC50 + C) ΔPVRおよびCは、ベースラインからのPVRの変動およびGTN濃度を表す。EmaxおよびEC50は、最大PVR降下量および最大効果の半分の効果を得るために必要なGTN濃度である。また、ALDH2118
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