留学中の研究内容写真5 全米小児病院ランキング2位の記念Tシャツ写真6 留学先の臨床薬理部門 同部門では、抗菌薬や免疫抑制薬に加えて抗がん薬、生物学的製剤、オピオイド製剤など様々な薬剤を対象としたPK/PD/PGxに関する研究が展開されていました。また、薬物動態解析結果に基づいてシミュレーションソフトを開発し、実臨床で医師の投与設計をサポートするPKコンサルト業務も実践されていました。本邦でのTDM業務に近い内容かと思いますが、抗菌薬や免疫抑制薬のみならず、上述した抗がん薬、生物学的製剤、オピオイド製剤についてもコンサルト業務が行われていました。得られた研究結果を臨床にフィードバックし、また新しい臨床研究に繋げるという臨床医(臨床薬剤師)と臨床薬理部門が連携した研究サイクルを間近で経験することができました。 私は、留学期間中にNonlinear Mixed Effect Model(NONMEM)やPhysiologically Based Pharmacokinetics(PBPK)modelを用いた、成長・発達過程を考慮した小児・新生児の薬物動態解析法を習得すると共に、臨床研究の一部に携わることができました。また抗がん薬、免疫抑制薬や抗菌薬など様々な薬剤のPK/PD解析を経験しましたが、今回はその1つをご紹介させて頂きたいと思います。 近年、小児・新生児に関して、形態的な体の成長および臓器機能の発達という2つの独立した事象により、薬物動態を理論的に解釈することが提唱されています。すなわち、体の成長に伴うクリアランス変化を体重の3/4乗に比例して増加166
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