臨床薬理の進歩 No.41
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試験 メスの2歳齢のビーグル犬において全身麻酔を施した後、通法どおりに髄腔開拡し#60まで根管拡大形成を行い、根管口部に綿球をおき、開放状態で1ヶ月放置して感染させ、その後水硬性セメント(キャビトン:GC)およびコンポジットレジン(クリアフィル マジェスティLV, ノリタケデンタル)にて仮封して、さらに2ヶ月置き、難治性の根尖性歯周炎を作成した(図1A)。その後、仮封を除去しペーパーポイントにて根管内を乾燥し、釣菌を行いプラディア(昭和薬品化工株式会社)にて感染の確認を行った。また、歯科用CT(Veraviewepocs 3D,モリタ)にて根尖病巣の有無を確認した。 次いで6%次亜塩素酸ナトリウムと3%過酸化水素水にてそれぞれ計2 mLずつ交互に洗浄を行い、生理食塩水5 mLにて根管を洗浄した。引き続き、滅菌ペーパーポイントにて根管内を乾燥し、2週ごとにビブラマイシン35 μg/mL(ドキシサイクリン塩酸塩水和物,ファイザー)、ナノバブル99%の薬液を5分間適用し薬剤導入を行った。コントロールとしてはドキシサイクリンのみ注入した。適応後、生理食塩水で洗浄後、ドキシサイクリン溶液を根管内にペーパーポイントにて貼薬し、水硬性セメントとコンポジットレジンを用いて仮封した。2週間後に2回目の釣菌を行った後、同様に適応し、その後根管内に貼薬した。同様の操作を4回目まで行った(図1B)。釣菌したサンプルは段階希釈法にてBHI寒天培地に播種し、2日間嫌気培養後コロニー数を測定した。得られた結果は、統計ソフト(SPSS、IBM、Armonk, USA)にてノンパラメトリック検定を用いて統計処理を行った。3. 釣菌した細菌の各種抗生剤に対する感受性 釣菌した細菌37 ℃にて24時間培養後BHI寒天培地に塗抹して接種した。接種3分後にアンピシリン(5、50、500 μg/mL)、テトラサイクリン(5、50、500 μg/mL)、ドキシサイクリン(10、100、1000 μg/mL)、チゲサイクリン(2.5、25、250 μg/mL)を浸潤させたディスクを配置した。37 ℃にて24時間培養後、阻止円の有無を確認した。4. ドキシサイクリン含有ナノバブルの歯への浸透実験 ブタ新鮮抜去小臼歯(名古屋食肉公社)を#60(Kファイル)まで根管拡大し、3% EDTA(スメアクリーン, 日本歯科薬品)で2分間処理した根管内に、最終濃度5.0 mg/mLのテトラサイクリン(Sigma)と①蒸留水、②ナノバブルのみ、③35 μg/mLドキシサイクリンのみ、および④35 μg/mLドキシサイクリン含有ナノバブルをそれぞれ混合して注入し5分静置した。その後、ゼーゲミクロトーム(SP1600, Leica)にて切片を作製し、蛍光実体顕微鏡(MZFL Ⅲ, Leica)にて象牙細管への薬剤浸透の比較検討を行った。5.ドキシサイクリン含有ナノバブルのスメア層除去 ブタ新鮮抜去小臼歯の根管をKファイルにて#60まで根管拡大形成し、5%次亜塩素酸ナトリウム(関東化学)2 mLおよび3%過酸化水素水(健栄製薬)2 mLにて交互洗浄後、5 mL生理食塩水でさらに洗浄、乾燥した。蒸留水、ナノバブル、35 μg/mLドキシサイクリンおよび35 μg/mLドキシサイクリン含有ナノバブルを各2 mLで5分間、スメア層を洗浄した。適応後、2%グルタールアルデヒドにて12時間固定し、脱水後、白金10 kVにて蒸着した。その後、それぞれの標本を走査電子顕微鏡にて、根管中部を観察した。6. ナノサイト、ゼータサイザーを用いたナノバブルの性状解析 ナノサイト(日本カンタムデザイン)、ゼータサイザー(マルバーン)を用いて、ナノバブルおよび35 μg/mLドキシサイクリン含有ナノバブルの濃度、泡径、ゼータ電位を測定した。7. 統計解析 統計学的解析は統計用解析ソフトSPSS21.0(IBM, Armonk, NY)により、一元配置分散分析、10

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