臨床薬理の進歩 No.41
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考  察群(n = 5)におけるBPND画像を図4に示す。線条体全体におけるBPNDの平均値は、健常群:2.84、パーキンソン病群baseline:3.09、istradefylline-20 mg群:1.87、istradefylline-40 mg群:1.48であった。 線条体全体と小脳におけるistradefylline 40 mg内服前後のTACデータを図5に示す。線条体全体のstandardized uptake value(SUV)はistradefylline 40 mg内服後に著明に低下したが、小脳のSUVは内服の前後で同様であった。実際、後期相(40から60分)における小脳のSUVは、istradefylline 40 mg内服前:0.76 ± 0.09、内服後:図4 健常群(A)、パーキンソン病群(B)、istradefylline-20 mg群(C)、istradefylline-40 mg群(D)におけるBPND画像(文献7を改変)アデノシンA2A受容体の発現量を反映するBPNDの平均画像を表示した。図5 Istradefylline 40 mg内服の前(A)と後(B)の線条体全体と小脳におけるtime-activity curves(文献7を改変)Istradefylline-40 mg群(n = 5)のデータを用いた。縦軸をstandardized uptake value(SUV)で表示した。●は線条体全体、◯は小脳、縦のバーは[mean ± standard deviation(SD)]を表す。0.76 ± 0.08であった。 本研究の目的は、ドパミン製剤内服中のパーキンソン病患者を対象にistradefylline 20 mgと40 mgにおけるアデノシンA2A受容体占拠率およびED50を測定することである。図3に示したように、2種のx軸変数、「用量」と「用量/体表面積」、を用いて受容体占拠率曲線を推定した。予期されたように、「用量/体表面積」をx軸変数に用いたとき20

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