臨床薬理の進歩 No.41
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01123*重複あり表2 患者背景性別年齢 (範囲)ECOG PS病変占拠部位転移臓器*転移臓器個数減黄処置膵切除考  察 切除不能膵癌に対する第1選択治療として、GEM+nab-PTX併用療法およびFOLFIRINOX療法が確立されている。両化学療法の有用性についての検討は数多くなされている。GEM+nab-PTX併用療法とFOLFIRINOX療法をレトロスペクティブに比較した韓国の報告がある13)。2013年から2016年の間に治療を受けた308例を対象としており、OS中央値はFOLFIRINOX療法で9.6カ月、GEM+nab-PTX併用療法で11.4カ月であり、GEM+nab-PTX併用療法で有意に長かった(p=0.002)。サブグループ解析では、高齢者(65歳以上)PFSがFOLFIRINOX療法よりもGEM+nab-PTX併用療法で良好であった(p=0.003)13)。この結果から、GEM+nab-PTX併用療法は高齢者においてもニーズの高い治療となり得ることが示唆された。本邦で2019年に発表された単施設研究では、一次治療でGEM+nab-PTX併用療法を施行した27例の切除不能膵癌患者を75歳以上と75歳未満に分けて解析しており、DCRおよびOS中央値には有意差は認められな男性女性膵頭部膵体部膵尾部肝臓肺腹部リンパ節腹膜施行未施行施行未施行遠隔転移を有する高齢者膵癌に対する標準用量と低用量ゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第Ⅱ相試験全体 n=26111572.12 (65-82)26010610206711961125224かったが、GEMおよびnab-PTXのRDIは、75歳未満の群(GEM; 67.3%, nab-PTX; 63.1%)と比較し、75歳以上の群(GEM; 56.6%, nab-PTX; 53.1%)でいずれも有意に低値であった14)。本邦における高齢者に対して標準療法GEM+nab-PTX併用療法を行うことは、忍容性の面で不安が残る。切除不能膵癌を有する71歳以上の高齢者36例を対象に、導入療法としてGEM+nab-PTX併用療法を3コース施行後に維持療法としてGEM単独療法をPDまで継続する観察研究が近年イタリアから報告されている15)。その結果、6カ月のDCRは61%であり、Grade3以上の有害事象は好中球減少症(22%)、貧血(19%)、血小板減少症(8%)であった。GEM+nab-PTX併用療法は安全かつ効果的な治療法であるが、高齢者を対象とした場合は、治療を継続するために工夫を凝らす必要があると考えられる。本試験の試験治療である低用量GEM+nab-PTX併用療法はGEMのみの用量を極端に減らしたレジメンであるが、有効性を担保するための早期中止基準をクリアしており、高齢者膵癌に対して有用な治療法になることが期待される。標準用量 n=135872.38 (67-77)13051712231931013013低用量 n=136771.85 (65-82)1305538440103011221147

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