表1 患者背景年齢、歳性別、男性Performance Status* 0 1 2病期 ⅢB Ⅳ 再発組織型 腺癌 扁平上皮癌 小細胞癌化学療法レジメン CBDCA+PEM±BV CBDCA+PTXまたは nab-PTX±BV CBDCA+S-1 CBDCA+VP-16 CBDCA+CPT-115-HT3受容体拮抗薬 グラニセトロン パロノセトロン ラモセトロン脳転移飲酒習慣乗り物酔い妊娠悪阻オピオイドの使用*ECOGのスケールに基づく。CBDCA;カルボプラチン、PEM;ペメトレキセド、BV:ベバシズマブ、PTX;パクリタキセル、VP-16;エトポシド、CPT-11;イリノテカン。数値は患者数(パーセント)または中央値(範囲)で示した。n = 3375 (60-85)29 (87.9)27 (81.8)4 (12.1)2 (6.1)7 (21.2)22 (66.7)4 (12.1)15 (45.5)9 (27.3)9 (27.3)12 (36.4)10 (30.3)2 (6.1)8 (24.2)1 (3.0)16 (48.5)16 (48.5)1 (3.0)2 (6.1)15 (45.5)0 (0)0 (0)0 (0)治療スケジュール 非扁平上皮癌患者には、カルボプラチン(AUC = 6)およびペメトレキセド(500 mg/m2)、またはカルボプラチン(AUC = 6)およびパクリタキセル(パクリタキセル200 mg/m2またはアルブミン懸濁型パクリタキセル100 mg/m2)が投与された。扁平上皮癌患者には、カルボプラチン(AUC = 6)とパクリタキセル、またはカルボプラチン(AUC = 5)とS-1(1〜14日目に40 mg/m2を1日2回経口投与)を投与した。小細胞癌患者にはカルボプラチン(AUC = 6)とエトポシド(80 mg/m2)を投与した。一部の適格症例ではベバシズマブが追加された。カルボプラチンの投与量はCalvertの式に従って算出し、糸球体濾過率はCockcroft-Gaultの式から推定した。制吐療法としてアプレピタント(1日目に125 mg、2〜3日目に80 mg)、5-HT3拮抗薬、デキサメタゾン(4.95 mgを静脈内投与)に加え、オランザピン(5 mg)を1〜4日目の夕食後に投与した。デキサメタゾンの投与量は、先行研究13,14)の知見に従って設定した。添付文書に従い、パクリタキセルやペメトレキセド投与時には、デキサメタゾンやヒスタミンH1/H2受容体遮断薬などを追加した。CINV出現時の追加制吐剤および他の支持療法は、治療担当医師の判断で投与された。患者はカルボプラチン投与後5日間の嘔吐の発現頻度と悪心や食欲の程度をアンケートに記入した。統計解析 主要評価項目は全期間(抗癌剤投与開始から120時間)における完全奏効割合とした。完全奏効とは嘔吐エピソードがなく、追加の制吐療法が行われなかった患者の割合と定義した。副次評価項目は急性期(抗癌剤投与開始から24時間)および遅発期(抗癌剤投与開始後24〜120時間)における完全奏効割合、完全制御割合(嘔吐なし、追加の制吐療法なし、および悪心なしまたは軽度)、総制御割合(嘔吐なし、追加の制吐療法なし、および悪心なし)、悪心の発現頻度、食思不振の程度および安全性とした。有害事象は、Common Toxicity Criteria for Adverse Events(CTCAE), version 4.0を用いて評価した。症例数はSWOGの単アームデザインに基づき、両側検定αエラー0.05で、閾値奏効割合を80%、期待奏効割合を95%と想定し13)、一部の脱落者を考慮した上で、32例の患者登録を予定した。解析はJMP v5.0.1(SAS Institute Japan、東京)を用いて行った。87
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