レンチウイルス粒子(OriGene)を遺伝子導入することによって確立した。RFP安定発現Balb/3T3細胞を、RFP (EF1a)-プロレンチウイルス粒子(AMSBIO)によるトランスフェクションにより確立した。DLL3、GFP、ルシフェラーゼ、またはRFPの安定した高発現は10回以上の継代を通して確認された。DLL3、GFP、ルシフェラーゼ発現SBC5/3T3をSBC5-DLL3-luc-GFP/3T3-DLL3-luc-GFP、RFP発現3T3を3T3-RFPと略す。H69/CDDP(「/薬物」は細胞がその薬物に対して耐性を有することを意味する)、H69/VPは近畿大学ゲノム生物学部西尾和人教授から、SBC3/CDDP、SBC3/ETP、SBC3/SN38は、岡山大学呼吸器科木浦克之教授からのご厚意により提供された。細胞培養 細胞は全て、10%ウシ胎児血清およびペニシリン(100 units/mL)−ストレプトマイシン(100 μg/mL)(Thermo Fisher Scientific)を添加したRPMI1640(Thermo Fisher Scientific)で培養した。Rovalpituzumab-IR700(Rova-IR700)の合成 Rovalpituzumab(1 mg、6.8 nmol)を、0.1 mol/LのNa2HPO4(pH 8.6)中のIR700 NHSエステル(LI-COR Biosciences)(66.8 mg、34.2 nmol、5 mmol/L、DMSO)と共にインキュベートした。室温で1時間インキュベートしたのち混合物をSephadex G50カラム(PD-10; GE Healthcare)で精製した。タンパク質濃度は、Coomassie Plusタンパク質アッセイキット(Thermo Fisher Scientific)と分光光度計(Novaspec Plus; GE Healthcare)を用いて595 nmでの吸収を測定することにより決定した。分光光度計を用いて689 nmでの吸収によりIR700の濃度を測定して、mAbに結合したIR700の数を確認した。平均3つのIR700分子が1つの抗体に結合するように合成を制御した。合成の品質管理としてSDS-PAGEを行った。蛍光バンドは、Odyssey Imager(LI-COR Biosciences)を用いて700 nmの蛍光チャンネルで測定した。DLL3への特異的結合を確認するために、フローサイトメトリー(Gallios; Beckman Coulter)をSBC3、3T3およびHBEC3を用いて行った。20万個の細胞を12ウェルプレートに播種し、10 μg/mLのRova-IR700と共に37 ℃で12時間インキュベートした。2回洗浄した後、培地をPBSに交換した。細胞をピペッティングでウェルから剥離し、フローサイトメーターによって1万個の細胞についてIR700の蛍光を評価した。HBEC3は評価前にCD16抗体(10 μg/mL; CD16/32モノクローナル抗体(クローン名:93); Thermo Fisher Scientific)と共に6時間インキュベートして、細胞とRovalpituzumabのFc領域の非特異的結合を阻害した。Block StudyはSBC3を用いて実施した。20万個のSBC3に10 μg/mLとなるようRovalpituzumabを添加し12時間インキュベートした。PBSで2回洗浄した後、Rova-IR700を添加し6時間インキュベートし、洗浄の後フローサイトメーターで評価した。蛍光顕微鏡 Rova-IR700のDLL3に対する特異性、およびこれを用いたNIR-PITの観察を行った(A1RsiおよびTiE-A1R; Nikon Instech)。1万個の細胞をガラスボトムディッシュに播種し、6時間インキュベートした。次に、Rova-IR700を10 μg/mLで培地に添加し、37 ℃で12時間インキュベートした。次いで細胞をPBSで2回洗浄した後、培地をPBSに交換した。ヨウ化プロピジウム(PI, 1:2,000; Thermo Fisher Scientific)およびSytox Blue(1:500; Thermo Fisher Scientific)を用いて死細胞を検出した。観察の30分前に死細胞染色を培地に添加した。 次いで細胞を近赤外光(4 J/cm2)に曝露し、その後顕微鏡画像を撮像した。In vitro NIR-PIT 20万個の細胞を12ウェルプレートに播種し、10 μg/mLのRova-IR700と共に37 ℃で12時間インキュベートした。PBSで2回洗浄した後、培地3
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