臨床薬理の進歩 No.42
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)Lm/gn( 4PBAF)Lm/gn( 4PBAFn年齢(歳)BMI(kg/m2)食前FABP4(ng/mL)食後FABP4(ng/mL)グルコースクランプ値(mg/kg/min)表1 2型糖尿病群、非糖尿病群の基本データ比較平均値±標準偏差。各群の平均値を対応のないt検定を用いて有意差を検定した。12.5 ± 6.4図1 2型糖尿病群および非糖尿病群における食前後の血中FABP4変化データは実測値(n=10)。食前後のFABP4の平均値を対応のあるt検定を用いて有意差を検定した。50403020100分非糖尿病 FABP4120分5040302010000分2型糖尿病群1059.1 ± 10.127.1 ± 4.630.9 ± 12.026.8 ± 10.24.1 ± 1.230.9 ± 12.0糖尿病 FABP4120分p値<0.001<0.05<0.001<0.001<0.001NS26.8 ± 10.2時間は対象者に研究の意義と方法について十分に説明し研究へ参加する同意を得た。本研究における、鳥取大学におけるグルコースクランプ法を用いた臨床研究は、鳥取大学医学部倫理委員会の承認を得ている(承認番号G161)。非臨床研究 細胞実験 マウス由来であり、骨格筋細胞に分化するC2C12細胞を用いてFABP4の骨格筋への作用を検証した。マウス筋細胞C2C12は理研から購入した。培養にはDMEM、10%FBSを用い、筋細胞への分化はウマ血清5%を用いた。FABP4による糖代謝の低下を検討するため、グルコースの同位体を用いて、筋細胞内に取込まれるグルコース量の評価を行った。2型糖尿病における新規インスリン抵抗性治療標的FABP4の検討非糖尿病群1039.7 ± 10.422.7 ± 2.812.5 ± 6.49.9 ± 3.59.7 ± 2.5p< 0.019.9 ± 3.5時間糖代謝、インスリンシグナルの重要物質である、Aktのリン酸化についてウエスタンブロッティングを用いて検証した。 糖取込み実験 糖取込み能の評価には、CAYMAN CHEMICAL社のGlucose Uptake Cell-Based Assay Kitを用いた。96ウェルプレートにてC2C12細胞を培養し、蛍光ラベルされたグルコース同位体、2-NBGD (fluorescently-labeled deoxyglucose analog)を用いて、蛍光プレートリーダーにて細胞内に取込まれるグルコースの定量を行った。実験時は無血清培地にて18時間処理後、FABP4 100 ng/mLにて30分処理し、インスリン 100 nmol/L にて15分間刺激を行った。2-NBGD 100 μg/mLを使用し、10分171171

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