臨床薬理の進歩 No.42
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度光吸2100000001111結  果1.50.5P-AkttubulinFABP4濃度(ng/mL)インスリン濃度(nmol/L)p< 0.001cont10100p< 0.001Ins(+)/F0Ins(+)/F1001000101001000後の取込み能を、蛍光プレートリーダーを用いて測定を行った。統計処理にはANOVA法を用いた。臨床研究 非糖尿病ボランティア10名、2型糖尿病患者10名に食事負荷試験、グルコースクランプ試験を行った(表1)。非糖尿病群では10名全員が食前に比べて食後のFABP4濃度が低下していたが、2型糖尿病群では5名が食後のFABP4の上昇を認めた(図1)。また、食前、食後のFABP4値は共に2図2 C2C12細胞 グルコース取込みIns(+):Insulin(100 nmol/L)、F0:FABP4(0 ng/mL)、F100:FABP4(100 ng/mL)吸光度はcontrolの平均値を1とした相対値で示した。平均値 ± 標準偏差(n = 3)。ANOVA検定にて統計処理した。図3 C2C12細胞 P-Akt ウエスタンブロッティング無血清培地18時間、FABP4添加30分後、インスリン添加30分後、タンパク回収。型糖尿病群で有意に高値であった。さらに、グルコースクランプ法のデータでは、2型糖尿病群で有意に高値を示した(表1)。非臨床研究 マウス筋細胞C2C12にFABP4を前処理したところ、インスリンによる糖取込み能の低下が認められた(図2)。インスリンシグナルについてウエスタンブロットを用いて検証を行ったところ、インスリンによるAktのリン酸化がFABP4により抑制することが示された(図3)。172

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