臨床薬理の進歩 No.43
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結  果考  察プロトコール治療中止規準に該当するまで継続する。 カルボプラチン・エトポシドの最終投与日(完遂した場合には4コース目のday3)を、細胞障害性抗癌剤の投与終了日と定義する。評価項目 主要評価項目として細胞障害性抗癌剤の投与終了後28日までのIPFの急性増悪発現割合、副次評価項目としてIPFの急性増悪発現割合、IPFの無急性増悪生存期間、IPF初回急性増悪までの期間、奏効割合、無増悪生存期間、全生存期間、有害事象発生割合を、それぞれ評価する。予定登録数と登録期間 本試験における主要評価項目は、細胞障害性抗癌剤の投与中および投与終了後28日までのIPFの急性増悪発現割合である。IPFは自然経過でも1年間に8-14%が急性増悪を発症する。IPFはその他のIPよりも化学療法に伴う急性増悪の頻度高く、プラチナ製剤+エトポシドでも24-27%で急性増悪したという報告もある。そのため、閾値は20%と設定した。一方で、過去の前向き・後ろ向き研究はともに症例数が少ないものの、プラチナ製剤+エトポシドのレジメンは比較的急性増悪を惹起しにくい可能性がある(2-10.5%)。さらに、ニンテダニブの併用により急性増悪発症抑制効果が期待できる(最初の1年で4.7→1.9%、初回急性増悪までの時間についてログランク検定するとハザード比 [HR] 0.32)。これらのデータから、期待値は5%と設定した。症例集積の見込みを勘案した上で、片側有意水準5%未満、検出力75%以上と設定すると、二項分布に基づく正確検定による必要症例数は30例以上となる。数例の解析除外例を考慮して、予定登録症例数は33例とした。登録期間3年(jRCTに登録された日から)、追跡期間1年(最終症例登録日から)、総研究期間4.5年(jRCTに総括報告書が公表された日まで)とした。倫理承認および参加同意 IPFを合併した切除不能な小細胞肺癌に対するカルボプラチン+エトポシド+ニンテダニブ併用療法の第Ⅱ相試験(TORG1835 / NEXT-SHIP試験)として、2019年8月23日に、新潟大学中央臨床研究審査委員会で審査を受け、承認された(承認番号:SP19004)。本臨床試験は、日本臨床試験登録機構に登録されている(登録日:2019年10月18日、登録番号:jRCTs031190119)。本試験に参加されるすべての患者から、書面によるインフォームドコンセントを取得している。 本試験は、2019年10月18日からjRCT公開され(https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCTs031190119)、同年10月21日から症例登録を開始した。2021年8月4日の段階で、25例が症例登録されている。本試験の背景や試験デザインを紹介するプロトコール論文が、Therapeutic Advances in Medical Oncology誌にアクセプトされ、2020年5月18日からオンラインで公開されている12)。 進行中の臨床試験であるため、安全性・有効性に関する報告をすることはできないが、速やかな症例登録と結果公表に努める。 本研究では、プラチナ製剤併用療法にニンテダニブを併用することでIPF増悪のリスクを軽減するかどうか検討するとともに、ニンテダニブの抗腫瘍効果についても無増悪生存期間や生存期間で副次的評価項目として評価可能である。本試験でポジティブな結果を示すことができれば、治療選択肢が極めて少ないIP合併小細胞肺癌の標準治療の選択肢の1つとなることは確実である。IPを合併した進行肺癌の化学療法は、腫瘍内科医が化学療法を行う海外ではまだまだ認知度が低く、十分な6

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