臨床薬理の進歩 No.44
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表4 妊娠中の抗精神病薬服用量(CP換算値)と新生児転帰妊娠時CP新生児低体重アプガースコア 1分 ≦ 6アプガースコア 5分 ≦ 6新生児不適応症候群新生児黄疸低血糖胎便吸引症候群妊娠26週以降CP新生児低体重アプガースコア 1分 ≦ 6アプガースコア 5分 ≦ 6新生児不適応症候群新生児黄疸低血糖胎便吸引症候群分娩時CP新生児低体重アプガースコア 1分 ≦ 6アプガースコア 5分 ≦ 6新生児不適応症候群新生児黄疸低血糖胎便吸引症候群略語:CP クロルプロマジン*新生児転帰を目的変数、妊娠26週以降の抗精神病薬服用量を説明変数として、ロジスティック回帰分析を行った。Hosmer-Lemeshowの適合度検定の結果、モデルの当てはまりの良さが示された(χ2 (8) = 6.267、n.s.)。妊娠26週以降のCP量の係数は有意であり、新生児不適応症候群に影響を与えることが分かった。CP量が1増加すると、新生児不適応症候群になるオッズは増加前の1.006倍になると言える。**新生児転帰を目的変数、分娩時の抗精神病薬服用量を説明変数として、ロジスティック回帰分析を行った。Hosmer-Lemeshowの適合度検定の結果、モデルの当てはまりの良さが示された(χ2 (8) = 5.466、n.s.)。分娩時のCP量の係数は有意であり、新生児不適応症候群に影響を与えることが分かった。CP量が1増加すると、新生児不適応症候群になるオッズは増加前の1.005倍になると言える。謝  辞オッズ比95%信頼区間0.9971.0021.0041.000 0.9990.9940.9990.989-1.0050.996-1.0080.990-1.0170.996–1.0030.994-1.0030.970-1.0190.992-1.0061.0020.999 1.0011.0060.9980.9850.9990.997–1.0060.995–1.0030.994–1.0081.001–1.0110.994-1.0020.939-1.0320.993-1.0061.0020.999 1.0011.0050.9980.9850.9990.998–1.0060.995–1.0030.994–1.0081.001–1.0100.994-1.0020.941-1.0310.993-1.006p病薬と妊娠糖尿病、新生児不適応症候群のリスクが示され、新生児不適応症候群は抗精神病薬の用量依存性にリスク増加する可能性が示唆された。今後、FOWPs studyのエントリーを完了させフォローアップ解析を行う予定である。 本研究遂行にあたり、研究助成を賜りました公益財団法人臨床薬理研究振興財団に心より感謝申し上げます。加えて本研究は、社会医療法人社団さつき会 袖ケ浦さつき台病院からの奨学寄附金、第49回(平成30年度)三菱財団社会福祉事業の研究助成、そしてクラウドファンディング「精神疾患をもつ女性が安心して妊娠・出産・育児できる情報を届けたい![URL: https://readyfor.jp/projects/shusanki_mental_health]の支援を受けて実施しています。参加されている皆様、ご支援いただいております皆様ならびに、研究者および研究支援員の皆様に深く御礼申し上げます。n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.0.026*n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.n.s.0.025**n.s.n.s.n.s.65

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