ファーマコゲノミクス研究チーム血液検体臨床情報データベースの確立DNAサンプルジェノタイピング遺伝情報からの外れ値14,15)を除外基準とした。SNPのQCとして、(1)call rate<0.99、(2)p-values for Hardy- Weinberg equilibrium(HWE)<1.0×10-6、(3)参照パネルと比較してアリル頻度差≧3%を除外基準とした。QCはPLINK(バージョン1-9)を使用した16)。遺伝子型インピュテーション 本研究の共同研究者である寺尾らによって最近開発された参照パネルを利用した17)。本パネルは、5,760名分の日本人の全ゲノムシーケンスデータが含まれ、72,406,123の常染色体のバリアントと3,252,444のX染色体のバリアントを包括している。EAGLE(バージョン2.3)がデフォルトの設定でジェノタイピングデータのフェージングに適用された18)。Minimac 4を使用してインピュテーションを行い、R2が0.3を超えるバリアントのみをその後の解析に使用した18)。図1 患者データベース構築全国の共同研究施設において、患者リクルートを行い、臨床情報・血液検体は一旦横浜市立大学小児科へ送られ、その後、全ての情報が理化学研究所生命医科学研究センターファーマコゲノミクス研究チームへ送られた。その後、臨床情報・遺伝情報を蓄積したデータベースを構築した。ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study; GWAS) PLINK(バージョン2.0)を使用して、上位3つの主成分(principal component; PC)を共変量としてロジスティックモデルで解析した。GWASでは、マイナーアレル頻度が0.005未満のバリアントを除外した。ManhattanプロットはR(バージョン4.0.2)を使用し、GWASの結果を示すために作成した。有意な関連性は、p値が5.0×10-8未満の遺伝子座として定義した。上位3つのPCを調整した後の推定インフレーション係数λGCが1.05未満の場合、顕著なインフレーションの証拠が最小限であることを示す。患者情報の抽出 各々の共同研究施設において、患者の臨床情報は電子カルテより後方視的に取得された。低ガンマグロブリン血症の定義は投与後半年以降も低IgG血症(IgG<400mg/dL)が持続していること、再発103103
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