臨床薬理の進歩 No.45
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01goL-0186420chrom. 1chrom. 2chrom. 3chrom. 4chrom. 5chrom. 6chrom. 7chrom. 8chrom. 9chrom. 10chrom. 11chrom. 12chrom. 13chrom. 14chrom. 15chrom. 16chrom. 17chrom. 18chrom. 19chrom. 20chrom. 21chrom. 22結  果やステロイド抵抗性による尿中へのIgG喪失による低ガンマグロブリン血症ではないこととした。無顆粒球症の定義は末梢血好中球数500/μL以下とした。患者データベースの構築 本研究のため、全国51施設からの患者のリクルートと血液検体収集のシステムを確立した。臨床データや血液検体は、共同研究施設の小児腎臓科医により収集され、理化学研究所生命医科学研究センターにおいて、臨床データと遺伝情報がデータベースとして蓄積された(図1)。本研究はCOVID-19のパンデミック発生の影響により、研究プロジェクトのための小児患者の募集や、研究に関する親からのインフォームドコンセントの取得のハードルが図2 リツキシマブによる低ガンマグロブリン血症GWASのマンハッタンプロット横軸が染色体位置、縦軸が解析対象となった全ゲノム領域のp値であり、該当する染色体位置における関連の強さを示す。p値=5.0×10-8がゲノムワイド有意水準に該当する。低ガンマグロブリン血症の原因領域として、HLA上の領域を同定した。高くなり、当初の予定よりも患者の募集には遅延が生じた。しかしながら、多施設におけるリクルート、そしてその後のデータベースは確実に構築されつつあり、図1のパイプラインに従って目標サンプルに到達するために、現在も患者の募集を続けている。患者背景 本研究における関連解析に使用する患者は、データベースより、小児期発症特発性ネフローゼ症候群の患者に投与されたリツキシマブによる低ガンマグロブリン血症を来した日本人34症例(男性21名[61.8%]、年齢平均値13.2歳)を症例群として抽出した。さらに、理化学研究所生命医科学研究センターにて利用可能な健康成人男性サンプルをランダムに500名抽出し、関連解析における対照群とした。104

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