臨床薬理の進歩 No.45
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)Lm/gn(noitartnecnoc005I86420小児生体肝移植後の急性拒絶反応を抑制するためのメチルプレドニゾロンの時間治療 caTアコスARp < 0.05朝投与群夜投与群朝投与群n=22夜投与群n=218 (36.4%)0 (0%)14 (63.6%)21 (100%)p < 0.01(Fisher’s exact test)朝投与群n=7夜投与群n=62 (28.6%)3 (50%)5 (71.4%)3 (50%)p = 0.59 (Fisher’s exact test)AR: acute rejection302010表2 手術後14日目までの急性拒絶反応発現率朝投与群n=29AR あり10 (34.5%)AR なし19 (65.5%)p = 0.058 (Fisher’s exact test)AR: acute rejection結  果朝投与夜投与10移植後日数 (day)15夜投与群n=273 (11.1%)24 (88.9%) 2014 年 10 月から 2022 年 3 月 31 日の期間に 60 症例から同意が得られた(表 1)。タクロリムスの血中濃度推移には、朝投与群と夜投与群の間に有意差は認めなかった(図 2)。また、手術後 14 日まで夜投与群で 4 例であった。急性拒絶反応の発現率 肝生検による急性拒絶反応の病理組織学的診断の前に、mPSL 投与量がプロトコールから逸脱した除外した。解析対象者は 56 例(朝投与群 : 29 例、夜投与群 : 27 例)であった。手術後 14 日目までに急性拒絶反応が発現したものは朝投与群で 10 例 率は夜投与群の方が低かった(表 2)。肝生検時に図 2 血中タクロリムス濃度の推移朝投与群(n=30, 〇)、夜投与群(n=30, ●)。平均値±SD。図 3 急性拒絶反応時の RAI スコア手術後14日目までに急性拒絶反応が発現した朝投与群11例および夜投与群3例のRAIスコア(Mann–Whitney U test)。バーは中央値。表3 手術後14日目までの急性拒絶反応発現率(層別化)a) リツキシマブ投与なしAR ありAR なしb) リツキシマブ投与ありAR ありAR なし病理診断部の専門医によって評価された RAI スコアは、夜投与群の方が朝投与群よりも有意に小であった(図 3)。 術前リツキシマブ投与後の有無で層別解析した結果を表 3に示す。リツキシマブ投与がない場合、夜投与群では手術後 14 日目までに急性拒絶反応が発現したものはなく、朝投与群では 8 例(36.4%)に急性拒絶反応を認めた(p < 0.01)。一方、リツキシマブの投与がある場合は朝投与群で 2 例(28.6%)、夜投与群で 3 例(50%)で急性拒絶反応が発現した。 リツキシマブ投与がない 43 例について、手術後28 日目までの急性拒絶反応の累積発現率を図 4に示した。夜投与群では手術後 14 日目までに急性拒絶に MMF を追加投与した症例は朝投与群で 6 例、4 例(朝投与群 : 1 例、夜投与群 : 3 例)を解析から(34.5%)、夜投与群で 3 例(11.1%)であり、その発現15

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