臨床薬理の進歩 No.45
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12345678424849.i 0)Lm/gn(cnoCbnitnazobaC800700600500400300200100040Progress20-20Best%ResponseChange in Tumor Size図1 カボザンチニブ濃度と最大腫瘍縮小率R= 0.74p = 0.03 (pearsoncorrelation)-40-60-80(%)表2 カボザンチニブの血中濃度と治療奏効率症例開始用量(mg)2020204040404040PR: Partial Response SD: Stable Disease  PD: Progressive Disease AE: Adverse EventsMean±SD。一人あたりの血中濃度測定回数の中央値(範囲)は10.5回(1-21)であった。Conc.:concentration考  察カボザンチニブ平均血中濃度±標準誤差(ng/mL)204±64232426±131510±244514±317605±150645±234758±318最大奏効SDPDSDSD23SDSDSD19PR治療期間(月)[中止、AE][中止、PD][中止、AE][継続中][中止、PD][中止、AE][中止、AE][死亡]手足症候群5例(62.5%)、AST上昇6例(75.0%)ALT上昇4例(50.0%)、甲状腺機能低下7例(87.5%)であった(図2)。各有害反応において、非発現患者と比較して発現患者においてカボザンチニブ濃度が高い傾向が示された。 本検討は少数例であるが、日本人における腎細胞がん患者のカボザンチニブの血中濃度と抗腫瘍効果に有意な正の相関性が示された。海外における腎細胞がん患者76例を対象とした 薬物動態学的研究では、SD以上の効果を得るための有意なカボザンチニブ血中濃度のカットオフ値は 537 ng/mL 以上であった4)。本検討では、SDであった患者の平均血中濃度484 ng/mLであり、上記報告と比べて低い傾向が認められた。一方、海外第Ⅲ相試験(METEOR)に基づくカボザンチニブの曝露量と24

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