臨床薬理の進歩 No.45
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864200cot mureS)gk/gm rep Lm/gμ( bamuzili16141210500Soluble IL-6 receptor (ng/mL) 10001500rs = 0.343p = 0.118考  察血清中トシリズマブ濃度と可溶性IL-6受容体濃度との関係 可溶性IL-6受容体の血清中濃度は、724(657–889)ng/mLであった。血清中トシリズマブ濃度と可溶性IL-6受容体濃度との関連性を図3に示す。血清中トシリズマブ濃度は可溶性IL-6受容体濃度と関連しなかった(rs = 0.343、p = 0.118)。 トシリズマブの皮下投与を受ける関節リウマチ患者において、血清CRPの陰性化が見られた。トシリズマブはIL-6の作用を抑制することで、CRPなどの急性期タンパクの合成を阻害するため、本研究においても全身性の炎症は抑制されていた。一方で、血清中MMP-3値及びRF値については、基準値を上回る患者も存在しており、関節リウマチの活動性が残存していることが確認された。 関節リウマチ患者における血清中トシリズマブ濃度の中央値は15.4μg/mLであり、CRPの陰性化に必要な1μg/mLを大きく上回っていた2)。1名の患者において、血清中トシリズマブ濃度が検出限界以下であったが、皮下投与のコンプライアンス図3 血清中トシリズマブ濃度と可溶性IL-6受容体濃度との関係関節リウマチ患者22名から得られた測定値を使用した。統計解析はスピアマンの順位相関係数を用いた。は問題ないことを確認している。この要因の一つとして、トシリズマブに対する抗薬物抗体の影響が考えられるが、本研究では抗トシリズマブ抗体の出現を評価することができていない。一方で、血清中トシリズマブ濃度のIQRは、9.4–24.6μg/mLであった。この結果は、血清中トシリズマブ濃度の75パーセンタイルが25パーセンタイルの2.6倍であり、患者間での大きな個人差が確認された。本研究の登録患者は関節リウマチの臨床的寛解に到達しており、血清中アルブミン値の低下を示す患者はわずかであった。 血清中トシリズマブ濃度は血清中アルブミン値と正の相関を示した。自己免疫疾患患者において点滴静注投与されるIgG 型の抗体薬について、血清アルブミンの増加に伴い薬物血中濃度が上昇したことが報告されている7,8)。Fasanmadeらは、全身性の炎症を伴う潰瘍性大腸炎患者において、血清中アルブミン値がインフリキシマブの薬物動態に加えて、治療効果の予測因子となることを示している7)。本研究の対象は炎症反応を示さない寛解後患者で、トシリズマブの投与経路も皮下投与であったが、既報と同様に薬物血中濃度と血清中アルブミン値との間に関連性が確認された。一方で、血清中トシリズマブ濃度は、総グロブリン値及び総IgG値と負の相関傾向を示したものの、関連しなかった。これまでの報告において、ヒトIgG4モノクローナル抗体のニボルマブを投与した進行がん患者において、その血清中濃度と総IgG値との間に負の相関が確認されている9)。ヒト化IgG1モノクローナルであるトシリズマブのリサイクリング機構における薬物動態変動を解明するためには、IgGサブクラス分画であるIgG1の血清中濃度を評価し、更なる解析を追加する必要がある。 可溶性IL-6受容体の血清中濃度の中央値は724 ng/mLであった。トシリズマブの点滴静注投与後6週目の関節リウマチ患者において、血清中可溶性IL-6受容体濃度の中央値は251 ng/mLであることが報告されており、投与開始前のベースラインから徐々に上昇することが示されている10)。既報に32

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