臨床薬理の進歩 No.45
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結  果統計 各患者群の2群間における免疫サブセットの割合の比較はMann-Whitney U-testを用いて検定された。各患者群の治療前後における免疫サブセットの割合の変化はWilcoxon signed-rank test(Wilcoxonの符号順位検定)を用いて検定された。研究倫理 本研究プロトコールは東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会において審査・承認されており(「M2000-2235:多発性筋炎/皮膚筋炎における新たな治療標的の探索」)、いずれの患者に対してもPBMCが解析され研究に使用される等のインフォームドコンセントが書面にて十分になされた。 また、治療抵抗性のPM/DMに対する各種薬剤の適応外使用に関しても本学医学部未承認薬新規医薬品等評価委員会にて審査・承認されており(2017-013:アバタセプト、2017-026:ミコフェノール酸モフェチル、2017-512:リツキシマブ、2022-007:トファシチニブ)、患者に使用時、書面にて説明がなされている。患者プロフィール 2021年12月〜2023年10月の期間で、PM/DM(疑いを含む)の初発症例、または再燃・再発症例として当院当科に入院し、フローサイトメトリーによるPBMCの免疫サブセット解析を行った患者はのべ42例であった。その内、3例が初発、または再発・再燃症例に対し初期治療開始後、または治療再強化後でのPBMC免疫サブセット解析となったので、本課題の解析からは除外した。また入院精査の結果、1例はPMの再燃ではなく、合併していた全身性強皮症による病態の悪化と判断されたため、同様に解析から除外した。残りののべ38例の患者の特徴を表3に示す。初発症例は24例、再燃・再発症例は14例であった。なお、本研究課題期間内において、初期治療開始、または治療再強化後に再燃した症例はのべ6例(5名; H02a、H04a、H07a、H08a、H08b)であった。対象患者32例の内、男性が8例、女性が24例で、平均年齢は59.7歳であった。PMが4例、DMが28例であった。全再燃・再発症例の14例では、8例が抗アミノアシルtRNA合成酵素(Aminoacyl-tRNA Synthetase ; ARS抗体、抗Jo-1抗体、抗PL-12抗体含む)陽性例であり、抗ARS抗体陽性のPM/DMは再燃・再発しやすいという既報と一致したが、本研究課題期間内の再燃6例では、抗ARS抗体陽性は1例であり、4例が抗体陰性の症例であり、もう1例が抗Mi-2抗体陽性例であった(表3)。 初発例の初期治療や再燃・再発例の治療再強化の治療内容に関しては、患者の年齢、病態、合併症を総合的に判断し、複数のリウマチ専門医が参加している当科の症例検討会にて協議・決定された。そのため、急速進行性のIPを合併し、予後不良因子の抗MDA-5抗体が陽性であったDM-IP 2例においては、PM/DMに対し本邦では保険適用外であるJAK阻害剤トファシチニブでの併用加療が行われていた。寛解群、再燃群治療前の特徴的免疫細胞フェノタイプの検出 治療抵抗性のPM/DM患者の免疫細胞プロファイルにおける特徴を見出すため、まずはPSLと免疫抑制剤での免疫抑制療法により、寛解状態に達する群と再燃する群とで治療前の免疫細胞プロファイルに差異を認めるか評価した。PM/DMを初発後に初期治療により寛解した患者と、PM/DMを再燃・再発後に治療再強化により寛解に達した患者を寛解群とし、PM/DM初発後の初期治療後のPSL漸減過程で再燃した患者と、PM/DM再燃・再発後の治療再強化後に再度再燃した患者を再燃群として解析した。 本研究課題での寛解の定義の結果、6ヶ月以内に死亡した1例(症例H06;悪性腫瘍関連死)と、本研究にエントリー後、6ヶ月未経過で再燃はしていないものの寛解の定義を満たさない9例(H29、6161

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