臨床薬理研究振興財団40年のあゆみ
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公益財団法人 臨床薬理研究振興財団常務理事 鈴木 章人 「臨床薬理研究振興財団、40年のあゆみ」の発刊に当たり、ご寄稿文をご執筆賜りました当財団の顧問、理事、評議員の先生方、また臨床薬理研究振興財団研究大賞(以下「研究大賞」)を受賞されました先生方に深く感謝申し上げます。 当財団は、昭和50年に本邦では唯一の「臨床薬理研究」分野に特化した財団として厚生省(現:厚生労働省)に認可されて以来、40年に亘り、「臨床薬理学の振興、臨床薬理研究者の育成を以って国民の健康に寄与すること」を目的として活動して参りました。 その間、研究助成や海外留学助成、並びに臨床薬理研究振興財団賞等を900名以上の研究者に贈呈し、臨床薬理研究の振興に僅かでも寄与できたのではないかと考えております。 平成20年度から、革新的で更なる発展が期待できる研究報告を「研究大賞」として賞する制度を設け、8年間で41名の研究者に授与いたしました。 適正な薬物療法の確立を担う若手臨床薬理研究者のモチベーション向上や、新しい科学技術の開発そして応用につながることを期待しております。 臨床薬理学研究会(現:日本臨床薬理学会)の機関紙「臨床薬理」の創刊号(昭和45年発刊)に砂原茂一先生(財団発起人のお一人)が、『臨床薬理の果たさなくてはならない役割について』と題した一節に『医療制度の変革も大切ですし、医療経済の建て直しも必要でしょう。しかし、国民に正しい医療を提供するためには、何よりもまず治療学ごとに薬物療法をゆるぎない科学の基盤の上にうち据えることが先決です。』と書いておられます。 薬物の正しい使い方の科学の確立は、現在も変わらない重要なテーマであります。 当財団、設立趣旨に沿った活動を今後も展開して参りますので、変わらぬご支援、ご指導賜りますようお願い申しあげます。  なお、本誌作成に当たり、財団事務局の秋元事務局長、松田事務局次長並びに大門女史の協力に感謝いたします。あ と が き

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